「最近、親が散歩に出たまま帰り道が分からなくなることがある」「夜中にふらっと家を出ていないか心配で、ぐっすり眠れない」。そんな不安を抱えていませんか?
認知症が進むと、本人に悪気はなくても、ひとりで外に出て戻れなくなることがあります。これは家族の見守りだけで完全に防ぐのは難しい問題です。だからこそ、「いざ家を出てしまっても、すぐ居場所が分かる」仕組みを先に用意しておくと、家族の気持ちがずっと楽になります。
この記事では、認知症の親の徘徊対策で人気の見守りGPS2機種を、真っ向から比較します。どちらも月額500円台から始められる小型端末です。「あんしんウォッチャー LE」と「みてねみまもりGPS」、料金・測位精度・充電のもちを並べて、ご家庭に合う1台の選び方を解説します。
📊 結論
迷ったらあんしんウォッチャー LE(au)がおすすめです。GPSに加えて携帯基地局とWi-Fiの3つで位置を測るので、ビルの谷間や住宅密集地でも誤差が出にくく、本体5,680円・2か月目以降539円とコストも軽め。Amazonで手に入るので、思い立った日に始められます。
一方、「充電の手間をとにかく減らしたい」「月額を1円でも安く」なら、みてねみまもりGPS。1回の充電が最大2か月もち、月額528円です。下の比較表で、ご家庭に合うほうを選んでください。
認知症の徘徊対策に、なぜGPSが有効なのか
「うちはまだそこまでじゃない」と思っているうちに、最初の1回が起きてしまうのが徘徊です。まずは数字で、今どれくらい身近な問題なのかを見てみましょう。
認知症の行方不明は、年間1万8000人超
警察庁の統計では、2024年に認知症やその疑いで届け出があった行方不明者は1万8121人。統計を始めた2012年から、約2倍に増えています(出典:警察庁「令和6年における行方不明者の状況」)。高齢化が進むなかで、誰の家庭にも起こりうる身近な問題になっています。
亡くなった方の約8割は「5キロ圏内」で見つかっている
同じ統計で、2024年に行方不明後に亡くなって発見された方は491人。そのうち約8割(382人)が、最後に姿を見た場所から5キロ圏内で見つかっています(参考:日本経済新聞)。発見場所は河川敷や用水路が多く、近くにいるのに見つけられない時間が、命に関わっていることが分かります。
裏を返せば、早く居場所が分かれば、助けられる可能性が高いということです。実際、GPSの位置情報をもとに発見された認知症の方は、全員が生存した状態で見つかったと報じられています。「探す時間をどれだけ短くできるか」が、徘徊対策の肝になります。
GPSは「監視」ではなく「お守り」
「親を監視するみたいで気が引ける」と感じる方もいます。でも、GPSは普段は何もしません。いざ家が分からなくなったときだけ、家族が居場所をたどれる「お守り」のようなもの。本人の自由な散歩を奪うものではなく、むしろ「出かけても大丈夫」と送り出せる安心につながります。
徘徊対策GPSを選ぶ3つのポイント
1. 測位精度(どれだけ正確に居場所が分かるか)
一番大事なのが位置の正確さです。GPSだけの機器は、ビルの谷間や住宅密集地で誤差が出やすい弱点があります。GPSに加えて、携帯基地局やWi-Fiの電波も使って位置を測るタイプのほうが、街なかでもズレにくく安心です。「2周波GPS」「3つの測位方式」といった表記が、精度の目安になります。
2. 月額料金と本体費用
見守りGPSは「本体を買って、毎月の通信費を払う」形が基本です。今回の2機種は、どちらも本体5,000円台、月額500円台とほぼ同じ価格帯。料金で大きく差がつくわけではないので、後述する精度や充電のもちで選ぶのが現実的です。
3. 充電のもち(持たせ続けられるか)
認知症の親に「毎日充電してね」とお願いするのは現実的ではありません。充電のもちが長い端末ほど、家族の手間が減り、充電切れで肝心なときに使えない事態を防げます。1回の充電で2か月もつ機種もあれば、1〜2週間ごとの充電が必要な機種もあります。誰がいつ充電するかまで考えて選びましょう。
【2026年版】認知症の徘徊対策GPS 2機種を徹底比較
料金・測位方式・充電のもちを一覧にしました。「精度を取るか」「充電の手間の少なさを取るか」が、選び方の分かれ目です。
| 項目 | あんしんウォッチャー LE 迷ったらコレ |
みてねみまもりGPS 第3世代 |
|---|---|---|
| 月額料金(目安) | 初月無料/2か月目〜539円 | 528円 |
| 本体価格(目安) | 5,680円 | 5,808円 |
| 測位方式 | GPS+基地局+Wi-Fi(3点) | 2周波GPS |
| 充電のもち(目安) | 約1〜2週間 | 最大2か月 |
| 防水・防塵 | ○ | ○ |
| こんな家庭に | 街なかでも精度を重視したい | 充電の手間を最小にしたい |
※料金・仕様は2026年6月時点の各社公式情報をもとにした参考値です。充電のもちは使用環境により変わります。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。
1. あんしんウォッチャー LE(au)|3つの測位で居場所が正確に分かる
auブランドのKDDIが提供する小型GPS端末。最大の強みは、GPS・携帯基地局・Wi-Fiの3つの情報で位置を測る「ハイブリッド測位」です(出典:あんしんウォッチャー公式)。GPSだけの機器が苦手とする住宅密集地やビルの谷間でも、誤差が出にくいのが認知症の見守りに向いています。
本体価格は5,680円(税込)で、初月無料、2か月目以降は月額539円。au以外のスマホを使っている家族でも利用できます。手のひらに収まる小型サイズなので、親のカバンや上着のポケットに入れても負担になりません。家族のスマホアプリで現在地と移動履歴を確認でき、指定エリアを出ると通知が届く設定も可能です。
- こんなご家庭に:居場所を正確に知りたい / 街なかでの精度を重視 / すぐ始めたい(Amazonで購入可)
- 強み:3点測位で精度が高い / 初月無料で試しやすい / 小型で持たせやすい
- 注意点:充電は1〜2週間に一度が目安。充電の習慣づけは必要
2. みてねみまもりGPS 第3世代|充電が最大2か月もつ手軽さ
家族アルバムアプリ「みてね」が提供する見守りGPS。子ども向けとして利用者数No.1の実績がありますが、高齢者の見守りにもそのまま使えます(出典:みてねみまもりGPS公式)。本体価格5,808円(税込)、月額528円(税込)とコストは控えめです。
この端末の一番の魅力は、1回の充電で最大2か月もつ電池もち。認知症の親に頻繁な充電をお願いするのは難しいので、「充電を忘れていて、いざという時に使えなかった」という失敗を減らせます。防水・防塵にも対応し、雨の日の外出でも安心。2周波GPSで位置精度の評判も良好です。
- こんなご家庭に:充電の手間を最小にしたい / 月額をできるだけ抑えたい / 防水で天候を気にせず使いたい
- 強み:最大2か月の電池もち / 利用者数No.1の安心感 / 防水・防塵対応
- 注意点:位置の測り方はGPS中心。街なかの精度はあんしんウォッチャーの3点測位に一歩譲る場面もある
結局どっちを選ぶ?タイプ別の選び方
街なかでも居場所を正確に知りたいなら → あんしんウォッチャー LE
住宅が密集した街なかや、人通りの多い場所をよく歩く親ならあんしんウォッチャー LE。GPS+基地局+Wi-Fiの3点測位で、居場所のズレが少なく安心です。初月無料で試せて、Amazonですぐ買えるのも始めやすいポイントです。
充電の手間を減らしたいなら → みてねみまもりGPS
「毎週の充電は続けられそうにない」「とにかく月額を抑えたい」というご家庭にはみてねみまもりGPS。最大2か月の電池もちと月額528円で、無理なく続けられます。防水なので天候も気にせず持たせられます。
居場所だけでなく「駆けつけ」まで欲しいなら
「居場所が分かっても、離れて住んでいてすぐ迎えに行けない」という場合は、GPS端末だけでは足りないこともあります。ボタンを押すと警備員が駆けつけてくれる見守りサービスも選択肢です。セコム・ALSOK・郵便局の駆けつけ型サービスは、別の記事で比較しています(下の関連記事を参照)。GPSで居場所を押さえつつ、いざという時の保護はサービスに任せる、という組み合わせも有効です。
認知症の親にGPSを「持たせ続ける」3つの工夫
GPSは、本人が持って出てくれて初めて役に立ちます。認知症の親の場合、「持つのを忘れる」「嫌がる」のが現実的な壁です。続けてもらう工夫を3つ紹介します。
1. 「いつも持つ物」に固定する
一番確実なのは、外出時に必ず身につける物に、GPSをあらかじめ入れておくこと。靴(中敷きの下やかかと部分)、いつも使う杖、毎日持つカバン、お守り袋などが定番です。本人に「GPSを持って」とお願いするのではなく、持ち物の側に仕込んでおくのがコツです。
2. 充電を家族の習慣にする
充電を本人任せにすると、いざという時に電池切れになりがちです。「日曜の夜は家族が充電する」など、家族側のルーティンに組み込むと続きます。電池もちが長い機種(みてねは最大2か月)を選べば、この手間自体を大きく減らせます。
3. 「監視」と感じさせない伝え方をする
本人が嫌がるときは、「見張る」ではなく「お守り」「迷子防止のお守りだよ」と伝えると受け入れてもらいやすくなります。「これがあると安心して散歩に行ってもらえるから」と、本人の自由を尊重する言い方を添えると、抵抗感がやわらぎます。
よくある質問
Q1. 親がGPSを持つのを嫌がります。どうすれば?
「持って」とお願いするより、靴やいつものカバンに最初から入れておくのが確実です。今回の2機種はどちらも小型なので、本人が気づかないまま身につけられます。それでも気にする場合は、「迷子防止のお守り」と説明すると受け入れてもらいやすくなります。
Q2. 充電が心配です。どれくらいもちますか?
2機種で差があります。みてねみまもりGPSは最大2か月、あんしんウォッチャー LEは1〜2週間が目安です。充電の手間を最優先するなら、電池もちの長いみてねが向いています。どちらも防水・防塵なので、雨の日の外出でも使えます。
Q3. GPSの購入費用に補助は出ますか?
多くの市区町村が、認知症高齢者の見守りGPSの購入費やレンタル費に助成制度を設けています。金額や条件は自治体によって違うので、「お住まいの市区町村名+認知症 GPS 助成」で検索するか、地域包括支援センターに問い合わせてみてください。介護保険そのものではGPS端末は原則対象外ですが、自治体独自の制度で負担を抑えられるケースは多いです。
Q4. 家の中での居場所も分かりますか?
GPSは屋外の位置を測る仕組みなので、室内のどの部屋にいるかまでは分かりません。家の中での見守りや、倒れていないかの確認をしたい場合は、見守りカメラや人感センサー、駆けつけ型の見守りサービスのほうが向いています。屋外はGPS、屋内は別の見守りと、役割で使い分けるのがおすすめです。
Q5. 子ども用GPSと高齢者用は何が違うの?
端末そのものは、子ども用と高齢者用で共通のものが多いです。違うのは持たせ方。子どもはランドセルに入れますが、高齢者は靴や杖、毎日のカバンに仕込むのが基本になります。あんしんウォッチャーもみてねも、もともと子ども向けとして実績がある端末を、高齢者の見守りにそのまま使えます。
迷ったらこの1台:あんしんウォッチャー LE
2機種とも良い端末ですが、「とりあえずこれで始めれば大きく外さない」のはあんしんウォッチャー LEです。理由は3つ:
- GPS+基地局+Wi-Fiの3点測位で、街なかでも居場所が正確に分かる
- 初月無料・2か月目から539円と、気軽に試せる料金設定
- Amazonで購入できるので、思い立った日にすぐ始められる
「充電の手間をもっと減らしたい」「月額を1円でも安く」と感じたら、みてねみまもりGPSに切り替えるのが良い選び方です。まずはあんしんウォッチャーを基準に考えると、迷いません。
まずは1台、親の散歩用の靴やカバンに仕込むところから始めてみてください。
関連記事
離れて暮らす親の安心を整える話は、GPSだけではありません。駆けつけや食事の面でもできることがあります。
- 👉 【2026年版】離れて暮らす親の緊急通報・駆け付けサービス比較3選|セコム・ALSOK・郵便局(駆けつけまで頼みたい方へ)
- 👉 歯が悪い親に備えたい非常食おすすめ5選|入れ歯でも食べやすい5年保存食まとめ(食事面の備え)
- 👉 【2026年】父の日に贈る防災グッズおすすめ5選|趣味と実用を両立する父親向けプレゼント
まとめ|GPSは「探す時間」を縮める、徘徊対策の第一歩
今回比較した2機種の特徴を、改めて整理します。
- あんしんウォッチャー LE(迷ったらコレ):3点測位で精度が高く、初月無料で試せる
- みてねみまもりGPS 第3世代:最大2か月の電池もちで、充電の手間が少ない
認知症で亡くなった方の約8割は、5キロ圏内という近い場所で見つかっています。「探す時間をどれだけ短くできるか」が、家族の安心と本人の命を左右します。GPSは、その時間を一気に縮めてくれる道具です。
まだ大きな出来事が起きていない今こそ、備えどき。月額500円台から始められる安心を、親の散歩用の一足に仕込むところから、ぜひ試してみてください。
